2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

☆★☆ 芥川賞はついにSFになった

1 :吾輩は名無しである:03/07/17 20:33
日本SF大賞『かめくん』の仲間 吉村萬壱『ハリガネムシ』
芥川賞はついにサイエンスフィクションになった

『クチュクチュバーン』吉村萬壱
こんなに奇天烈で体の痒くなる本もなかなかありません。原因の説明も
なしに読者はいきなり、人体の変容によって崩壊した社会の中に放りこ
まれます。その奇態の数々はまさにでたらめ。悪趣味な想像力の限りを
尽くしたかのようなデザインです。変形し、崩壊し、結合し、再変換さ
れる人体は、読んでて痛く、痒く、そして気分が悪くなること必至です。
そんなフリークたちは肉体のみならず精神まで崩壊し、結果社会の秩序
は崩壊し、世界はさながら地獄絵図に。しかしここまで凄惨な描写が続
くのに全編に散りばめられたユーモアによって、不思議と陰湿さを感じ
させません。この救いがなければとてもじゃないけど読めないでしょう。
 原因も語られずに崩壊しつつある社会にいきなり投げ出される感覚は、
G・A・ロメロ監督の『ゾンビ』を思わせますが、あの作品にあるよう
な暗い社会性の裏返しと読み取るのもちょっと違うようです。また人体
そのものの変容、進化というモチーフからはグレッグ・ベアの『ブラッ
ド・ミュージック』を想起させもしますが、あちらにあった未来への希
望なんてものもここでは皆無。同じ「変容」というテーマでカフカの『
変身』や『高野聖』なんてものを持ち出すのもお門違い。徹底的にハイ
テンション。ただ純粋な衝動だけで書上げたものが持つエネルギーにこ
ちらの脳も同調させられ、やたらとハイな気分になりました。


SF好きは読んでいるようだ

2 :吾輩は名無しである:03/07/17 20:49
SFファンのHP
http://www.asahi-net.or.jp/~LI7M-OON/thatta01/that167/midare.htm

●吉村萬壱『クチュクチュバーン』(文藝春秋 1238円)
 去年の文学界新人賞受賞作である。新聞広告の紹介をみて、吾妻ひで
お風の話みたいだったので読んでみたら、どっちかってえと「幻想の未
来」の印象に近かった。ある日突然、地球がバージェス頁岩状態に突入
し、生きとし生けるものすべてが無意味無目的進化を開始するというお
話。どんどん奇怪になっていく人間たちの話がただひたすらドライヴし
ながら語られ続ける。奇怪なオブジェと化した人間たちをえんえんと描
き、描きつづけることだけが目的と化した自己充足的でしあわせな<S
F>になった。後半失速してくるが、しかたがないだろう。そもそも奇
怪な風景を書き綴ることだけが目的だから、失速し、退屈になってくる
ことでしか、終わりにならない。百枚くらいかなあ。お勧めします。
 これだけでは、本にならないから、もう1篇中篇を合わせて本にして
いる。「人間離れ」。空から大量の化け物が落下してきて人類が食われ
ている世界の話。前作に比べるとテンションが低い。「クチュクチュバ
ーン」のような小説を書こうとして、書きあげられた、「クチュクチュ
バーン」のような小説。「クチュクチュバーン」は、ぼくは「クチュク
チュバーン」のような小説を書こうとして書いたものではなかったと思
う。できあがったら「クチュクチュバーン」だったのだと。
 それにしても、どうみても、むしろいまどき古風な(なんといっても
「幻想の未来」)由緒正しいSFであり、SFでしかない。

3 :吾輩は名無しである:03/07/17 20:51
「クチュクチュバーン」のような小説を書こうとして書いたものでは
なかったと思う。できあがったら「クチュクチュバーン」だったのだと。
 それにしても、どうみても、むしろいまどき古風な(なんといっても
「幻想の未来」)由緒正しいSFであり、SFでしかない。


4 :吾輩は名無しである:03/07/17 21:27
文芸誌をマトモに読むのも久しぶり。
立読みで選評を読んで気にかかっていた、文学界新人賞受賞の吉村萬壱
「クチュクチュバーン」(6月号)。

人間が人間ならざるものに変化し始めてしまう終末世界を(ノン)センス
・オブ・ワンダー溢れる豪快な想像力を駆使して描いた短編。
検索してみたら、やっぱりSF者みたいです。
オススメですが、店頭には、もう無いんで図書館でも探してみてください。


5 :_:03/07/17 21:35
http://homepage.mac.com/hiroyuki44/

6 :吾輩は名無しである:03/07/17 21:44
だから、吉村萬壱のテーマは『暴力』でありそれを
SF化すると『クチュクチュバーン』になり
文学化すると『ハリガネムシ』になるのだな

現在の現代のテーマは『暴力』で一致した。
裏の意味は『暴力』=文学の崩壊=『SF』なんだな

7 :吾輩は名無しである:03/07/17 23:49
カマキリを踏み潰すと出てきます

カマキリのおなかの中から出てくる虫は、「ハリガネムシ」といいます
このハリガネムシは、袋形動物門 ハリガネムシ(線形虫)綱 ハリガ
ネムシ目 に属し、体は針金のように非常に細長く、体長数cmから1mに
達するものもあります。水中に産卵された卵は孵化し、その幼虫は水生
昆虫に寄生します。その宿主である水生昆虫がカマキリなどに食われる
と、今度はそのカマキリ等の体内に寄生して成虫になります。成虫はや
がて宿主であるカマキリの体から抜け出ますが、このときには宿主は死
んでしまいます。 


8 :吾輩は名無しである:03/07/17 23:50
人間の奥底に潜むものの象徴それこそがハリガネムシだ(マキリなどの寄生虫)

 人間の暴力性が色濃く表現された受賞作について吉村さんは「暴力を描
こうと意識したつもりはないが、大きなテーマ。現代は暴力が遍在しており、
(私自身も)人間への恐怖を持っている」と語った。

 芥川賞選考委員の山田詠美さんは受賞作の「ハリガネムシ」について「言葉
によって象徴的なものを描写している。圧倒的に高い評価を得た」と述べた。


6 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.02.02 2014/06/23 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)